人間情報学講座へようこそ

 脳は常に環境から膨大な感覚情報を受け取りながら,それらを巧妙に処理し,物理的時間の流れの中で適切な行動を定め,複雑な機構をもつ身体を操っている. このように,脳が実時間で複雑な感覚運動処理を実現している土台には,何らかの情報処理原理が働いているはずである. 本研究室では,このような感覚・運動機能における情報処理メカニズムを明らかにすることを目的として研究を行なっている. 主な研究テーマは以下のとおりである.

  1. 膨大な感覚情報から有用な情報を抽出し組織化する 情報能動性と知覚体制化 のメカニズム
  2. 多数の自由度からもつ筋骨格系を操る運動指令を短時間で生成する 運動指令生成 のメカニズム
  3. 変化する環境に適応し,また,自己の技能や能力を獲得・発展させる 学習・適応 のメカニズム,
  4. 感覚情報や運動情報の内部表現を自己組織的に形成する 表現と変換 のメカニズム

 これらのメカニズムを明らかにすることは,脳の理解を進めるという科学的な意義だけでなく, ユーザの性質に適合した装置や道具の設計,人間の感覚機能や運動機能を支援・補助する装置の開発教育や学習など人間の能力を引き出す手法の提案など社会的な意義のある効果をもたらすことになる.

電気通信大学 大学院情報システム学研究科 情報メディアシステム学専攻 人間情報学講座 阪口研究室
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